リリース: 2016年11月
レーベル: Universal records
フォーマット:CD
ディスク枚数:1
歌詞カード:あり
収録曲:
01. Kay Dali
02. Tayo Na
03. Alam Mo Ba with Janella Salvador
04. Huwag Kang Matakot
05. Ikaw Lang (ang pag-ibig ko)
06. Born For You (solo)
bonus tracks:
07. Born For You with Janella Salvador
08. Ikaw with Janella Salvador
10. Stay
11. You'll Be Safe Here
一口メモ…
フィリピンのヒップホップを聴くときに欠かせない人物で伝説のラッパーFrancis M.の息子Elmo Magalonaのデビューアルバムです。
Elmo自身はヒップホップアーティストではなくポップシンガーとしてデビュー、このアルバムでもJanella Salvadorと共演したドラマBorn For Youの挿入歌をはじめとしたポップナンバーが半分以上。しかしヒップホップアーティストの父親から黒人アーティスト独特のダンスビートを色濃く受け継いでるようで、現在(2016年12月末)シングルチャートのトップに位置しているトラック03は非常にウエルメイドなミディアムテンポのポップナンバーにもかかわらずダンサブルなリズムアレンジがなされておりElmoとデュエットパートナーのJanellaのノリも抜群。ちょっぴり甘酸っぱくてホロッとくるようなメロディに自然と体が揺れるゆったりしたダンスビートが絡む・・・フィリピン人リスナーが大好きな要素が全部詰まったようなこの曲、ナンバーワンヒットになるのもうなずける1曲です。作詞作曲とアレンジはNeo coloursのリーダーIto Rapadas氏、さすがです。
この他に現在もチャート入りしているトラック02やファーストシングルとなったトラック01など軽快なダンスチューンもElmoの魅力を十分に発揮しています。
後半の4曲は前出のドラマBorn For Youに使われていたトラックですが、メインテーマでフィリピンで一番人気のAORシンガーDavid Pomeranz作となるBorn For Youをトラック06でソロバージョンとして収録。メロディもアレンジも、歌詞までも大胆に変更したソロバージョンも聴き物。このトラックは新進気鋭のクリエーターKiko Salazarがプロデュース、その次に収められているドラマバージョン(デュエット)は今フィリピンのポップヒットの大半を手がけているといっても過言ではない売れっ子プロデューサーJonathan Manaloによるもの。2曲の聴き比べも面白いです。
秀でた実力を持った新人シンガーが続々とデビューするフィリピンポップス界ですが、R&B系のセンスとポップフレーバーを併せ持ったElmo Magalonaは、既存のメジャーなサウンドを上手く取り入れて新しいテイストを作り出すのが得意なフィリピンショービズシーンで父親以上の存在になる可能性を秘めています。