リリース:2018年3月
レーベル:Star music
フォーマット:CD
ディスク枚数:1
歌詞カード:あり
収録曲:
01. Pinipigil
02. Bakasyonista
03. Ako Muna
04. Haligi
05. Tahimik
06. Kulang
07. Pagpaparaya
08. Ok Na 'Ko Pag Nalawa La
09. Dasal
一口メモ・・・
デビューから10年余り、フィリピンを代表するポップシンガーに成長したイェン・コンスタンティーノ(Yeng Constantino)の最新アルバムです!
前作
All About Loveが2014年暮れのリリースなのでなんと三年半ぶりのオリジナルアルバムですが、この間、日本で公開され注目された青春映画「SHIFT」への主演やデビューからのヒット曲を全て網羅した
デビュー10周年記念ベストアルバムがリリースされたりと話題に事欠かなかったためそれほどのブランクを感じることなく届いた今回の新作です。
前作では自身のペンによる曲は2曲だけでしたが新作では全曲イェンの作詞作曲、イェンワールドを十二分に堪能できます。
オープニングトラックは今年1月から2月にかけてシングルチャートを賑わせていたファーストシングル、軽快なポップナンバーでデビューアルバムからのヒット曲「Pangarap Lang」を彷彿させる楽しくてウキウキするようなイェンらしい一曲。トラック03は現在ヒットチャートに登っているシングルでミディアム・スローのOPMバラード、これまで得意な曲(メロディ・サウンド)とそうでない曲がややはっきりしていたイェンですが、こういう起伏のついたスケールの大きい曲をうまく表情をつけて歌えるようになっています。トラック05の「Tahimik」が一番オーソドックスなOPMバラード的1曲ですが、暗い感じにならず暖かい光がさしているようなイメージがイェンらしいところ。続くトラック06はとてもよく出来たポップナンバーで流れるような展開とイェン独特の歌い回しが印象的、シングルヒットしそうな1曲です。
オリジナルアルバム中一番まとまりのある1枚でキャッチーなトラックが多いので初めてイェンを聴く方にもオススメの最新アルバムです。
ところで、アルバムタイトルの「Synesthesia」は日本語では「共感覚」と訳され五感の感じ方がちょっと特殊な状態のこと。味覚や音、目に見える文字に特定の色を意識したりする(それらを色で形容する)ことが代表的でイェン自身が最近そうなったよう。4年前に結婚した夫のYanが気づいたそうでジャケット写真もそういったことを表しているようです。クリエイティブな才能を持っている人に割と見られるもので病気ではないので特に気にすることはないのですが、本人はちょっと戸惑っているみたいです。裏ジャケットではそんなイェンをそのまま表したとても魅力的なスチール写真が使われています。