リリース:2012年11月
レーベル:Ivory music&video
フォーマット:CD
歌詞カード:あり
収録曲:
01. Gilid
02. Ligaw
03. Bastusan
04. Boom Ka
05. Erase My Heart
06. Taxi
07. Migraine
(hidden track)
08. Ligaw - feat. Chito Miranda (of Parokya Ni Edgar)
一口メモ…
女性ボーカルをフィーチャーしたポップバンドMoonstar88の久々のアルバムです。
前作が2007年なのでかれこれ5年ぶり!
大変に寡作な彼らですがメンバーそれぞれに音楽以外の分野で活躍しているため、
(ボーカルのMaychelleはなんと薬剤師!)このようなペースになっているようです。
Moonstar88はオリジナルメンバー(ボーカル)にAcel Van Ommenという稀有の名女性シンガーが在籍(彼女は脱退後素晴らしいソロアルバムをリリースしています)していて、メンバーチェンジ後は過度にマイナスイメージが付いたのか、前作は賛否両論でしたが、
このアルバムを聴くと、全くそんなことはなく、バンドサウンドとボーカルの
声質がよく合ったナイスバンドであることがわかります。
ミディアムテンポの軽いポップナンバーが中心ですが、聴くほどに奥深さを感じさせるトラックが揃っていて、トラック02はBarbie Almalbisの名盤Paradeに通じる
ホンワカした中にもセンスがぎゅっと詰まった佳作。
この曲はトラック08(ジャケットにはクレジットされておらずHidden Trackとなっています)で、Parokya Ni EdgarのChito Mirandaがデュエットで参加しています。
また、トラック05のジャンプナンバーは80年代に活躍したBlondieのヒット曲Heart of Glassにフィリピン独特の「甘さ」を加えたような曲でアレンジセンスも大変素晴らしいです。
また、トラック03は甘く切なくやるせないバラードで、ちょっとSampaguitaのTaoにも通じる「熱くこみ上げてくるもの」も持ち合わせた傑作。
卓越した演奏技術とアレンジセンス、どの曲もすっと軽く入っていけるのに
聴けば聴くほど味わいが増していくMoonstar88の今作。
Kitchie Nadal, Barbie Almalbisら女性ポップロックシンガーや、
Sessionroadなど控えめながらきらりと光るセンスを持ったバンドがお好みの
方には特にお奨めの1枚。