リリース:2015年5月
レーベル:PolyEast records (EMI Philippines)
フォーマット:CD
歌詞カード:なし
収録曲:
01. Just A Love Song
02. I Just Want To Be your Everything
03. Ain't Nothing Gonna Keep Me From You
04. If You Leave Me Now
05. Alone Again Naturally
06. One Hello
07. Mora Today Than Yesterday
08. How Deep Is Your Love
09. I Got Caught Dancing Again
10. Rainy Days And Mondays
一口メモ・・・
ベテランシンガーZsa Zsa Padillaの最新アルバムです。
前作は(夫)Dolphyの死後初となるレコーディングで彼へ捧げた楽曲なども収録、彼女の歩んできた人生を振り返るようなアルバムでしたが、今回の最新アルバムはタイトルも「Beginning」、私生活も新しいパートナーと家族に囲まれて充実している彼女の心境を物語っているようです。また選曲も、彼女がティーンエイジャーだった頃、シンガーとしてのキャリアを文字通りはじめようとしていた時に聴いていたであろうヒット曲からチョイスされています。
ソウルフルでエモーショナルなボーカルを押し付けがましくなくリラックスした雰囲気の中に溶け込ませているとても味わい深いアルバムです。
「立派」で「偉大」と評される作品は多いですが、このアルバム・シンガーを形容するならば「いいアルバム」「いいシンガー」といったところでしょうか。
非常にアダルトオリエンテッドな雰囲気なので、収録曲のオリジナルをオンタイムで聴いていた人にはもちろんお奨めですが、若いリスナーの皆さんにも是非聴いてほしい1枚。
全曲素敵な女性Zsa Zsaの内面を映し出したようなトラックですが、あえてお気に入りをピックアップするならばトラック05、ギルバートオサリバンの大名曲Alone Againと続くトラック06、ランディクロフォードのOne Hello。
このアルバムに収録されたAlone Againは6/8拍子のミディアムスローでソウルフルで且つすっきりと歌っているZsa Zsaのボーカルは、原曲の持つ秋の入り口が似合うようなセンチメンタルな雰囲気と優しく降り注ぐ春の日差しのような暖かさを両方含んでいる傑作リメイク。One Helloはドラマティックな作りのオリジナルよりももっと「シック」な感じに仕上げていて、じわっと心にしみこんでくるボーカルがたまらない、思わず涙ぐんでしまいそうになるトラックです。
このアルバムではフィリピンAOR系アーティストの中でもひときわ日本のファンに注目されているPido Lalimarmoもギターで参加しています!