リリース:2015年8月
レーベル:Universal records
フォーマット:CD 2枚組み
歌詞カード:なし
収録曲:
Disc 1:
01. Love Moves In Mysterious Ways
02. Steep
03. If I Believed
04. Hiding Inside Myself
05. Initial Thrill
06. Let's Wait A While
07. Piano In The Dark
08. Happy Ever After
09. Tattooed On My Mind
10. Sunlight
11. Tonight I Give In
12. Follow Your Road
13. In My Life
14. You Touched My Life
Disc 2:
01. Time and Tide
02. Feel Like Making Love
03. Fallen
04. Forever Blue
05. Through The Fire
06. Sometimes A Love Goes Wrong
07. Just Because
08. What You Won't Do For Love
09. Cross My Heart
10. Your Love
11. It's You
12. The Trouble With Hello Is Goodbye
13. Here Comes The Sun
14. Nightbird
一口メモ…
Universal recordsからリリースされた最新アコースティックコンピレーションです。
ジャケットの副題に「28 easy listening...」とありますが、フィリピンでは「イージーリスニング…」はインストを意味するものではなく、ボーカル入り、サウンドがスムーズで癒し系なものにつけられています。
プロデュースはSide Aと人気を二分するNeocoloursのリーダーでUniversal recordsの作品を多く手がけているIto Rapadas氏。
ボーカルはこちらもUniversal recordsのコンピレーションアルバムで多くクレジットされているGail Blanco & Suy Descalsotaがここにも登場しています。
Gail Blancoは1枚アルバムをリリースしていますが、Suy Descalsotaは自身のアルバムリリースはないようで、専らUniversal recordsがリリースする今回のようなカバー&シンプルアレンジのアルバムによく登場するシンガーですが、どちらもソロアーティストとして「ピンで」もっともっと活躍してもおかしくない実力の持ち主です。
ディスク2のトラック05に収められたチャカカーンのThrough The Fireは歌い上げ系のR&Bヒットとしてよくフィリピンでも取り上げられる曲ですが、今回のアルバムに収録されたアルバムも十分にソウルフルなトラック、もちろん後半の「あの部分」もバッチリ当たっています。そしてトラック08のAOR名曲「風のシルエット」はツインボーカル仕立てでビートもちょっと立ち気味のアレンジがソウルフルでオシャレ!
こんな風に書くと「イージーリスニング」じゃないな…と思われるかもしれませんが、日本で既存のヒット曲を「イージーリスニング」としてリメイクした場合、BGMとして邪魔にならない、もっといえば「毒にも薬にもならない」ものを指すことがあるかと思いますが、フィリピンではこの程度は十分「easy listening」の範疇に入るのでしょう。
何かしている手を止めて思わず聴き入ってしまうボーカルつきの作品も彼らにとっては日常のBGMとして何気なく流れているものとして捉えられているのでしょうか…この辺もフィリピンの音楽を取り巻く事情が垣間見れて興味深いです。