リリース:2015年10月
レーベル:PolyEast records
フォーマット:CD 2枚組み
歌詞カード:なし
収録曲:
ディスク1:
01. Nothing like you
02. Firepower
03. C@ll
04. Lingering Love
05. I wAnt IT all
06. MR Wang
07. Last Dance
08. Fire
(09. hidden track)
ディスク2:
01. Anak Ng (OFW Blues)
一口メモ…
オルタナティブ系ロックバンド「リバーマヤ (Rivermaya)」のボーカル〜「バンブー (Bamboo)」を経て現在はソロ活動をしている「バンブー・マニャラック (Bamboo Manalac)」のソロセカンドアルバムです。
全編通じてナイフのような鋭い切れ味の楽曲・ボーカル・アレンジを堪能できる、バンブーらしい隅々まで彼のコンセプトが行き渡った緻密なアルバムです。
いきなりリヴァーヴを深く効かせて不気味な雰囲気すら感じさせる退廃的なトラック01ではじまり、続くトラック02はローリングストーンバージョンのジャンピングジャックフラッシュを彷彿させるノリと切れ味抜群のオルタナティブロックンロールナンバー、ぶっ飛びます!めちゃくちゃカッコイイです!哀愁と退廃が同居しつつドライブ感のギターカッティングと切れ味鋭いボーカルでぐいぐい引っ張っていくトラック03、スティングを彷彿させるトラック04、イレイサー・ヘッズに通じるプログレッシブでニューウエイブ的な要素をちりばめたゴキゲンなロックンロールナンバーのトラック05などなど…さらにラスト(トラック08)から次のhidden trackにつながるスローでは後期のビートルズを思わせるサイケなアレンジとメロディライン。
しかしピックアップした楽曲のそのどれもが比較として挙げたアーティストの上を行っていると思われる完成度の高さ。バンブーの創造のエネルギー恐るべし!といったところでしょうか。
フィリピンのみならず海外からのファン・批評家からも高い評価を受け、The Voiceのジャッジも務めているのが頷けるBabooの最新作、一聴して傑作アルバムとわかるグレートな1枚です。
楽曲・アレンジ・出てくるサウンド共にフィリピンロックの枠を超えていると思われるこの作品、もしかしたら海外のスタジオでレコーディングされたのかも知れない…と思っていると、インナーの記述に「Grand Street recording Studio」とありました。ニューヨークはブルックリンにあるレコーディングスタジオです。
ジャケット・印象的な写真をちりばめたインナージャケット(フォトブックレット式)までバンブーのコンセプトが行き渡った「トータルアルバム」です。